だから何だっていうんだろう。
「!何でもないからな!!」
でもなんだか気持ちが重い・・。
Hart4
目指すはグランドライン!ということでその前に港町によることになった。
実は何度か寄ったことがある大きな町らしく、皆とても楽しみみたい。
「いくつか町に行ったけど、が見る一番大きな町よ。」
たくさん買い物しましょとさんが買うものリストを見直していると
「港が見えたぞーーー!!」
デッキにでると本当に大きな町だった。
港にはたくさんの舟が停泊している。
人もたくさんいて、とてもにぎやかだった。
「すごい・・。」
どこを見ていいかわからない。
見たことない風景・・
「痛っ!ロー?」
「ぼーっとしてんな、そんな風だとトラブルに巻き込まれかねない。」
口の端をあげて私を見る様子に馬鹿にされているのがわかる。
「トラブルにって、何歳だと思ってるのよ。」
私だっていちおう17歳なんですけど!
「海賊としてはガキなみだろ。」
「何ですって!」
「ほーら、そこの二人、早く降りなさいよ。それにロー、心配ないわよ。私がついてるもの。」
「そっちの方が心配じゃないか?」
「素直じゃないわねぇ。リンと一緒に町を歩きたいならそう言いなさいよ。」
「・・・。」
付き合ってられないという感じでローは無言で町に消えていってしまった。
ちょっと残念。ローとも町を歩いてみたかったなぁ。
博識だからきっといろいろ面倒くさがりながら教えてくれる。
「も私とじゃ不満?」
「まさか!!」
もちろんさんとのお買いものもとても魅力的だ。
町をめぐる途中で、今まで知らない洋服とか化粧道具とか、アクセサリーとか、
さんに色々教えてもらうことができた。
そしてその日はもちろん宴!
とっても楽しかった。
「いってらっしゃい!!皆さんお気をつけて!」
「ありがとな!!」
「サンキュー!」
次の日は舟の見張り番で、同じ当番は
「お前どうしてそんなに元気なわけ〜。」
不満そうなペンギンさんだ。
「今日はいい天気で、舟の上で日向ぼっこにはちょうどいいですよ。」
「能天気な奴。」
「そうですか?」
「目の前にこーっんなに楽しい場所が広がってるのに!何で見張り番なんだよ。
お預けくらって楽しいのはお前くらいだよ。」
なるほど。言ってることもわからなくない。
普段は海にいて、町に出る日のほうが少ないのだから。
「なら、それに負けないくらい、ここで楽しみましょう!」
「お前・・さっきから思ってたんだが、見張りだってことを忘れんなよ。」
「はい!」
「仕方ねぇな。お前に一日付き合ってやるよ。」
頭をぐしぐし強めになでられる。その日は昔の話やこれからの話、
色々ペンギンさんに教えてもらえた。
夜になり、それぞれが帰宅する。
そういえばロー、まだ帰ってきてないよな。
見まわしてもどこにもローの姿はない。
「ペンギンさん。」
「ん?」
「ローが帰ってきてません。」
みんな帰宅してるから一人でお店で飲んでるのかな??
しばらく考えて、ペンギンさんが何か思いついた表情をする。
「どうかしたんですか?」
「いや!何でもない!一人で飲んでるんじゃないか。」
はははともう、怪しいことこの上ない顔で言われた。
「・・・・。」
「何だ。」
「なにか心あたりがあるんですね。」
「は?馬鹿いうなよ!そっ、そんなわけないだろ。」
逃げるように私から離れるペンギンさんをそのまま追う。
すると
「キャプテンから連絡あったか?」
「いやたぶんまだなんじゃねぇ。ま、今日は帰ってこないんじゃねぇ?」
「いい情報が手に入ってる証拠だ。」
「お前達!馬鹿野郎!キャプテンに気にいりの女がいるってのは、じゃなくて、
!何でもないからな!!!」
今までの会話を結びつける。
『今日帰ってこない。』
『気にいりの女』
それはつまり、女性のもとに行っていて朝帰りということなのか。
何だ。そうか。
「別にいいですよ。」
「・・?」
「私とローはそういう関係じゃないんですから、そんなの隠さなくていいです。」
その場を離れる。
自分で言った通りのはずなのに、なんだか心はざわついている。
ローだってもう18歳なんだ。そういう人がいてもおかしくないし。
そういうことになっていてもおかしくない・・
なのに
「あー!!何でだろ。」
そしていつのまにかついたのはローの部屋の前。
いるはずのないドアに手をかければたまたま鍵があいていた。
入ればローの雰囲気がする。
「私・・子どもだ。」
だんだんなぜか悲しくなってきた。
まるで見はなされた子どものような気持ちになる。
知らない。
こんな気持ち知らない。
そうして私は眠ってしまった。