「勝負ってどうするつもりですか??」
「どちらがお妙さんを愛しているか!それを競うのだ!!!」
「え〜!!」
困ったことになった。
キミに夢中 5
近藤さんが妙のことを好きなのはわかった。
すごい熱烈的な愛だ。
もう負けてますよとここで言っても、絶対にわかってはくれないだろう。
「もうすぐ開店しますよ・・。」
「そんなことは関係ない!」
いや関係大ありですから!!
「仕方ないですねぃ。」
「沖田さん。」
「なら、さっさと勝ち負けつけちまいましょう。」
意外なところから助け舟がでた。
どうするつもりなんだろう。
固唾をのんで見守ると
「男なら拳とこぶ」
「却下〜!!!」
「・・・・。」
今悪どい笑みを見せましたよね!そうですよね!
完全なる嫌がらせだ。
拳と拳なんかで戦ったら、怪我してしまう。
しかも私の予想だけど
「に怪我させたら、倍返しねv」
やっぱり!?
そして口にだしたー!!
絶対血の海になる。
「クイズはどうだろう。」
「へ?」
桂さんが提案したクイズは、妙に関するクイズをだし、
そのポイントで勝敗を決めるというものだった。
おっ、それならいい勝負になるかも。
「いいですよ。」
「フフフ、!破れたり。」
「え?」
「お妙さんと俺の絆をその目にやきつけろ!!」
「うっせー!お前の目を焼き切ってやろうか!!!」
「どうでもいいから。さっさと始めろ。店始まるぞ。」
土方さんの一言でクイズ大会が始まった。
よくわからないが、クイズ大会が始まり、
もう終盤戦になった。
クイズは変わるがわる俺達が出すことになった。
もちろん参加してねぇ奴もいる。
近藤さんは間違いばかり、それと比べてこいつときたら・・
「、大正解!」
「やったぁ!って・・。」
全問正解ってどういうことだ。
本当にこいつの男なのか。
それにしても、顔色がくもっていっている。
「最後のクイズといくか。どうしたもんか・・そうだ。
愛をさけぶ。」
「「は?」」
「だから、ここでこいつへの思いを叫ぶわけ。判定はこいつがすればいい。」
この天パは何をたくらんでやがる。
しばらく考えて、が先に前に立つ。
「妙・・なんでこういうことになったかわからないけど。
これからもよろしく。」
それは決して特別じゃない言葉。
だが・・
「もちろんよ。」
どういうわけか、こいつから出ると聞こえがよくなっちまう。
にじみ出る人のよさってやつだな。
次は近藤さんの番だ。
「お妙さん、わたしはクイズも間違いだらけだった。
だが・・あなたのことを愛しているのは本当だ!!
愛しています!!あなたを!!!」
いつもと変わらない、だがいつも以上に思いのこもった言葉。
この女がどちらをとるのか・・。
「じゃ、あんたが選びな。」
そう天パが言った瞬間だった。
「「「「「「「「「「「は?!」」」」」」」」」」」」」」」
叫んだのは、だった。
「どれだけ好きかとか。
どれだけ愛してるとか、そんなの誰にも測れません!
だから勝ち負けもありません!!」
「しかしそれでは」
大股で歩き、近藤さんの前では立ち止り指をさした。
「誰かと比べてなんて関係ないでしょう!」
「。」
「愛してるなら、胸をはっていればいい。
堂々としていればいい!
人は人です!!
もうこんなこと終わりです!終わり!!」
全員が目を見開いている。
俺自身もこいつがこんな大声をあげるところなんて初めて見る。
「あー・・・すみません。とにかく今日は妙の誕生日。
みんなでお祝いしませんか。」
「これはこれで面白かったし十分な祝いになったと思いますぜい。
でもまぁ、の言うとおりでさぁ。」
「何も起きなくてよかった。全く姉上は・・。」
「開店時間だ。持ち場につくか。」
「そうですね。」
「どちらも愛にあふれていたぜよ!」
それぞれがはけて行く中、
「十分楽しませてもらった。なぁ、。」
「はい。」
「お前って 。」
「なっ!何を勘違いしているんですか!!!」
天パが耳打ちした途端、が大声をだす。
「あぁ間違えた。いい男だった。」
「・・・・・。」
何だ?
「どうした?」
「土方さん!?な、なんでもありません!!!」
が天パに文句をいうが、それをあいつは満足そうに笑っている。
さっきのの行動を思い出す。
普段は控え目な性格のくせに、時に大胆なことをする。
自分のためではなく・・誰かのためにか。
面倒な騒動だったが、まぁ面白いもんが見れたな。
その後はもちろん
「お妙さん!」
「調子にのるなぁ!!!」
結局店は
血の海になったのだった。