今日から晴れて大学生!もう気分はわくわくです。
入学式も終わり、別室に行く際、部活の勧誘がたくさんやっている。
もちろん空手部に入る気だったから、他のチラシは特にもらう気はないっと、
通り過ぎようとした時にがしっと腕を掴まれた。
いや・・なんかこういう展開ってまさか・・
「剣道部のマネージャー募集してます。(笑顔)」
でたぁぁーーー!!
Pray 4
「なんで・・あんたがここに?」
「言ってませんでした?俺はこの大学の3年生でさぁ。」
「はあ?ホストが本業だったんじゃないわけ?!
まさかだ・・。私の人生こんなについていないのか。
周りの新入生は私と沖田を見てキャーキャーいっている。
「先輩、あちらのお譲さんに渡してきたほうが入ってくれますよ。(笑顔)」
そう言うと沖田が声をひそめる。
「尻軽女に興味はねぇ。」
すぐさまその表情はいつものポーかフェイスに戻る。
やっぱりこいつ性格悪いわ・・。
「私空手部にしか興味がないので。」
ダッシュでかけぬけた。
そういえば剣道部っていったっけ??
あいつが剣道ねぇ・・。
似合わない。
その後数週間は沖田とも会わず、平和な大学生活を送れた。
大学の講義にも、部活にも慣れてきた。
いいじゃないか。心配したけど私の大学生活とっても順調!
「武道系の部活の新入生歓迎会??」
「そうよ。この大学では恒例行事なの。」
先輩に言われ、ならでないとと予定長に書き込む。
ん?待てよ??
「武道系っていうのは・・・?」
「うちの空手部、剣道部、柔道部よ。」
「剣道部も一緒なんですか・・・。」
「あら、も王子に目をつけちゃってるの?」
「王子??」
「もう、知らないのね。王子って言ったら沖田君じゃないvv」
あいつが王子?
あの腹黒が?!
「あのかわいく、そしてかっこいいルックスで剣道の腕はぴか1よ。
昨年の大学生大会で1位をとったほどの腕前なの。」
あいつがですか??
それよく似た他人じゃないですか?
「勉強の方も理学部で上位らしいわよ。すごいわよねぇ。」
「そうですか。」
「あら興味ない?」
「ええ、まったく。」
男っけないわねぇとか言われた。
でもその沖田目当てに剣道部の入部者が増えたとかいういい情報を聞けたのは幸先がいい。
それじゃ私にかまう暇もないわよね!
「いっぱい飲んで食べてこようっと!」
「たら。普通はそこで出会いとかを求めるものよ〜。」
先輩に笑われてしまった。
確かに人数が多いなぁ。
広い会場に自由に立食という形の飲み会だ。
本当は畳のある部屋でやりたかったみたいだけど、あまりにも人数が今年は多いらしい。
本当に女子多いなぁ。
私の所属する空手部は女子部員が本当に少ない。そして柔道部もそうだと聞く。
だが会場はいまどきの女の子でいっぱいだ。
そして人だかりの中にあいつがいた。
あの笑み・・絶対裏では面倒とか思ってるのね。
ふと目があうといつもの口の端をあげる笑みをされる。
絶対に近づかないどこ。
飲み会では新入生自己紹介というものがあって、新入生はステージに登らされる。
司会が質問したり会場に質問をもらいながら進めるというものだった。
ちゃっちゃとすまそう・・。
「よっ!期待の新入部員!!」
「!!」
先輩達が前の席に来てはやしたてる。
恥ずかしいなぁ・・。
「それでは名前と部活をどうぞ。」
「です、部活は空手部です。」
すると空手コールがかかり部員全員が飲む。
私も少しお酒を飲んだ。
「ちゃんはこう見えて、全国大会でも活躍する選手なんだよね。
かわいいのにやるねぇ。」
「あまりお世辞いうと・・試してみますか?」
「うわ!それは勘弁して!!」
笑いが起こる。
司会の軽さが鼻につくなぁ・・。
一発本当に当ててやりたい♪
なんて思う。
いくつか質問が来てそれに答え、最後の質問が厄介だった。
「ではこの会場の異性で一緒に飲むならだれと飲む??
指名でもいいし指差しもOK!!」
さっきもこんな質問あったなぁ。そしてだいたい沖田が指名されてたなぁ。
でも確かお酒飲んでなかったっけ。
『俺と酒?俺はそんなに安くないですぜ?』
とかいって・・。
それで場が納得するんだからおかしい。
もちろんそういう冗談まじりの質問には冗談でのる男どもがいて、
手をだしてひざまずく。
馬鹿馬鹿しい・・。
うちの部長あたりを選んでおくかと思った時、まわりがどよめいた。
そいつはひざまずくことはせず、私に手を伸ばす。
「なんで・・・。」
それは沖田で、その表情は自信にみちている。
「おおっと!!王子が乱入したぁぁ!!」
司会うっせーーよ!!
困っている私に沖田はステージにあがって勝手にグラスを合わせる。
「早く終わらせたいなら飲むっていうのが賢いと思うけど。」
「うっさい。」
歓声がうるさくて、グラスのお酒を一気に飲み干した。
「いいですよ。参加で。」
「まじか!!お前どうした??
昨年は全て欠席だっただろ??」
部長のいうとおり俺は去年部活勧誘も飲み会も欠席していた。
うるさい尻軽女どもに会う気もないし、まして部活に入られたら迷惑だからだ。
だが今年はただ一つの楽しみで参加している。
「部長、もちろん空手部も参加ですよね。」
「あぁそうだ。なんだ空手部の女に興味でもあるのか?
確か新入部員は、なかなか活躍している美人な女だと聞いたが。」
「あぁ、そいつ俺が目つけてるんで先輩手ださないでくだせぇ。」
「そうかってえぇ!!」
あぁ楽しみだ。
うぜぇ女どもをしり目に俺はそればかり考えていた。
尻軽女どもにかこまれ話をする。もちろんこれも俺の作戦で、
会場いりしたと目があった。
は気に食わない目で俺をみてすぐにどこかへ行った。
意識させる、急ぎはしない。
「です、部活は空手部です。」
そっけない言葉に俺は満足した。
他の女と違い、かわいこぶるわけでもなく素だ。
「ちゃんはこう見えて、全国大会でも活躍する選手なんだよね。
かわいいのにやるねぇ。」
「あまりお世辞いうと・・試してみますか?」
「うわ!それは勘弁して!!」
司会の軽いのりの男には苛々しているのがわかった。
むしろ本当にやっちまえばいいのになんて考える。
いくつかの質問の最後に
「ではこの会場の異性で一緒に飲むならだれと飲む??
指名でもいいし、指差しもOK!!」
さっきもこんな質問があった。そしてだいたい指名された。
もちろん断っている。
『俺と酒?俺はそんなに安くないですぜ?』
本当の話だ。俺と飲みたきゃシルバーソウルに来な。
さて・・ここはもちろん引くわけにはいかねぇ。
手をだしてひざまずく男どもをしり目に、俺は立ったまま手をのばす。
ひざまずくなんて俺には似合わねぇ。
ひざまずくなら俺じゃなく・・をひざまずかせまさぁ。
「なんで・・・。」
驚きあわてるを見た。
動揺している・・。本当に面白い。
「おおっと!!王子が乱入したぁぁ!!」
ステージにあがって勝手にグラスを合わせる。
「早く終わらせたいなら飲むっていうのが賢いと思うけどねぃ。」
「うっさい。」
そう言ってはグラスの酒を一気に飲み干した。
あぁうまい・・。
を好みだと思う男へのけん制と、
恥ずかしながら悔しがるの表情を見ながら飲む酒。
格別でさぁ。
こうして二人の新しい生活がスタートしたのだった。