段々欲張りになる心・・。
「十分だと思ったんだけどな。」
「どうしたんだ?元気ねぇな!」
つぶやいた言葉をルフィさんに聞かれてしまった。
君にとどけ10
ローさんとお友達になれて、図書室で会ったりするのも普通になった。
特別約束をしているわけじゃない。
でも自然と足がむいて、それぞれ本を読んだり、勉強したり
二人で過ごすことが多くなった。
でも別に特別な関係になったわけじゃない。
『ローさん、ちょっといいですか。』
ローさんに赤い顔で話しかけている子がいた。
見届けなかったけど・・。
可愛い子だった。
そういうことがあると、心がざわつく。
ローさんのこと好きなんだなぁと思う。
「十分だと思ったんだけどな。」
「どうしたんだ?元気ねぇな!」
ルフィさんに聞かれてしまった。
「腹減ったのか。」
いや、昼ご飯食べた後だからそれはないんじゃ・・。
「俺ももう少し食えばよかったって思ってた!」
いや!さっきいっぱい食べていましたよね?!
「それとは違うっていうか・・。」
「あんたと一緒にしないのよ。全く。」
「え?違うのか??んじゃなんでそんな顔してんだ?」
聞かれると困ってしまう。
「あんたにはまだ早いことよ。」
「?」
「、そんなに気になるなら言っちゃえばいいのに。」
ナミちゃん?!わかってるんですか?
口に出してませんけど!!
「いや・・それはさすがに・・。」
確かにナミちゃんの言うとおりだ。
でも伝えたら・・・。
こうやって会えなくさへ、なるかもしれない。
「ん〜?何か言いたいことあるのか?」
「まぁ、そうですけど。」
「誰にだ?」
「ローさ」
「おーい!!虎男!!!」
へ?
それって?!
「って何呼んでるんですか!!!」
ぶんぶん窓から手をふるルフィさん、
下にはローさんが怪訝そうな顔で私達を見上げている。
「おーい!!虎男!!!」
見上げれば麦わら屋が窓から俺に手をふる。
そして
「って何呼んでるんですか!!!」
の大声が響いた。
「だってお前言いたいことがあるんだろ?」
「なっ!だからって!!」
「言っちまえばいいじゃねぇか。そんな顔してるより・・。」
困ってるな・・あれは。
麦わら屋の暴走は何度も見てきたが・・。
今回も厄介だな。
「麦わらが何か用っすか?」
「いやあいつの用事じゃないらしい。」
無視するのは簡単だ。
だが無視すれば何倍にも返ってきそうな連中だ。
「痛っ!」
「あんたはもう何も考えてないんだから!!」
他の連中の声もする・・。
どうしたものか。
ナミちゃんがルフィさんを殴りつける。
「あんたねぇ!!どうすんのよ!」
説教しているナミちゃん。
説教は後にして・・
この状態を誰か打開してくれないものだろうか・・。
「どうしたんだ?」
「フランキー!ちょっとあんたも言ってやってよ!!」
「ん?」
フランキーさんが周りを見まわし、
私にとった行動は
「チャンスは逃すな。」
ぐっと親指をたてる。
また応援してくれている。
「なっ!あんたまで!!」
下をみればローさんと目が合う。
周りは運よく、ローさんといつも一緒にいる人たち意外誰もいない。
このまま思いを抱えて
もやもやして・・
悩んで・・
結局、結末は同じじゃないか。
届かない思い・・
・・・届けたい!
「ローさん!!」
「?」
「私、貴方のことが好きです!!」
大声で叫んだ。
上をみればと目が合う。
その目が迷いから真剣な顔つきに変わる。
「ローさん!!」
何だ?
「私、貴方のことが好きです!!」
「「「「!!!」」」」
なっ・・・。
そんなことを叫ぶって・・・おい。
のキャラクターだったか?
いや、周りにいる連中の影響か。
頭をかく。
・・どこまでも仕方のないやつだ。
真直ぐすぎる。
そして純粋すぎる。
だが思いは同じか。
届いた思い。
それに俺は・・・。
「。」
「はい。」
「大事だと思わなきゃ、俺は傍にはおかない。」
「・・・・。それって・・」
に向かって大きく手を伸ばす。
「来い。俺の傍に。」
が窓から消える。
「キャプテン!!!」
「男っすね!!」
「おめでとー!!」
周りにいる奴らを無視し、玄関の方を向く。
そして、涙を流して走ってきたこいつを抱きしめる。
「泣くところか。」
「すみません。」
「謝るところでもねぇよ。」
窓からの視線も周りのうるささもどうでもいい。
まぁこれだけ騒げば、こいつに手を出す奴もいなくなるだろう。
そして私の
俺の
思いは
届いた