「!!会いたかったよ!!」
・・・・・。
その場の全員が固まる。
気に食わねぇ。
君にとどけ 12
その日の学園は騒がしかった。
「新しい教師かってみんな噂してますよ。」
早耳のペンギンとシャチがいうには、顔がいい若い男が学園にやってきたと
いうことだ。
「いちいちわわぐことじゃないな。」
「まぁそうなんですけど。」
「ベポは見たんだよな。」
「う〜ん。」
「どした?」
「どっかで・・あの感じ覚えがあるんだけどなぁ。」
「覚え?気のせいだろ。」
「そうかなぁ。」
考えるベポ。
俺にとってはどうでもいい話題だった。
ここまでは・・・・。
「ローさんおはようございます。」
「あぁ。」
「、よう!」
「ペンギンさん、シャチさん、ベポさんおはようございます。」
が借りてた本を返すといって教室前に来る。
今日は用事ができたといって、一緒に帰れないからだという。
「お前用事って」
「はい。」
「〜!飯食いにいこうぜ!」
「いいですよ。」
走ってくる麦わら、そして後から仲間が追いかけてくる。
「!今日はお前の好きなプリンがあるぞ。」
「チョッパー君本当?!」
昼食はいつも別にとる。
特に約束したわけじゃないがそうなっている。
今まででは考えられない女・・。
「ローさん、では本を」
そう言った時だった。
「!」
「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」」」
廊下の端に男が立っている。
長身、目鼻立ちがくっきりした・・・。
すぐにこいつが噂の新しい教師だとわかる。
年は30歳半ばくらいか。
・・・今こいつはを呼び捨てにしなかったか?
「!会いたかった!!」
「「「「「「「「「えーーーーーーーーーーーー!!!!」」」」」」」
そして走ってきて抱きつくこいつにが目を丸くした。
というか全員が固まった。
こいつは何ものだ?
気に食わねぇ。
「ってお前誰だよ!つうかさんに何してんだ!!」
「サンジお前やめとけ!!」
黒足屋を鼻屋が止める。
「ウソップ離しやがれ!!!!」
「ん?あぁこれは失礼。」
そいつはを離し、黒足屋に向き直る。
「ん〜・・もしかしての王子様かい?」
「は?!いやそれは・・そうだが。」
「「「「認めんなよ!!」」」」
突っ込みが入る。
確かに違うだろ。
こいつ・・。
「とにかくそいつから離れろ。おっさん。」
「おっさん?あぁ僕もそんな年になってしまったね。
あぁ、もしかしてじゃぁ君がの王子様?」
「王子ってがらに見えるか?」
それにふっと微笑する。
この感じ・・・。
「は本当、留依に似てるよ。王子様がいっぱいいるんだね。」
「冗談はやめてください。お」
が何か言おうとした途端
「姉ちゃんに近づくんじゃねぇ!!」
どがっととび蹴りがさく裂する。
こいつは確かの弟の
「ぐ・・、いい蹴りだ。成長したね。」
「つったく、来るなら来るで知らせろ。くそ親父。」
「「「「「「「?!」」」」」」」」
親父だと?
口をあけびっくりしているこっちの陣営とは裏腹に
あれ?と首をかしげるの父親。
「びっくりしたろ?ってあら?
皆さんに話してなかったかな?・・・忘れてたよ!」
「「「「「「「「「「えーーーーー!!」」」」」」」」」」
「というわけで娘と息子がお世話になっております。
父親の蒼です。よろしく。」
そうかこの柔軟な感じはの・・。
「のお父さんって若いのね。」
「おや、美少女が二人。のお友達ですか。」
「やだ!美少女なんて!!」
「まぁよく若いとは言われますね。これでも40歳なんですが。」
「「「「「「えーーーーーー!!」」」」」」
「皆さん愉快な人達ですね。」
盛り上がる中、へと目を向ける。
は何も答えないでそいつを見つめる。
触れられたくない場所
そう表情が物語っていた。