「副長、お茶をお持ちしました。」

「あぁ、入れ。」


もってきたお茶に口をつける。

相変わらずちょうどいい温かさ、よく気がきくもんだ。

俺の顔をみてが安堵した笑みをむけ、去ろうとした。

そして俺はなにか光っているものを見つける。


「これどうした?」

「これは・・」


そしてこれがきっかけで俺はある気持ちに気付くことになる。








Tomorrow 7









「これは、誕生日に万事屋の三人からもらいました。」

「誕生日って・・お前誕生日過ぎたのか?」

「はい。2日前に19歳になりました。」

「・・・・・・。」


ニコニコしながらそいつを大事そうに俺に見せる。

何だ。なんか気にくわねぇ・・。

こいつがもってきた履歴書でもちろん誕生日なんざ書いてあったわけだが

もちろんそんなのいちいち覚えてねぇし。

つうか女なら言うんじゃねぇか?


「副長、どうかしましたか?」

「なんでもねぇ。さがれ。」

「はい。失礼いたしました。」


もっていたたばこを吸い、白煙をはきだす。

わかんねぇがいらいらした。






昼過ぎに庭にでるとそこには総悟との姿があった。


さん、これ誕生日プレゼントでぃ。」

「え?ありがとう。」

「今度からは事前に行ってくだせぇ。」

「総悟君・・それは無理だよ。」


つうか総悟お前仕事さぼって何やってやがる・・。


さんならそうかぁ。そんなさんが俺は好きでさぁ。」

「総悟君!そういう言葉は気軽につかっちゃだめって言ったでしょ!!」

「おや、さん顔が熱いですぜ?熱でも??」


総悟の手があいつの頬にふれって


「総悟!てめぇ仕事さぼって何してやがるんだ!!」

「あー、土方さん何でいるんでぃ。」

「ここは屯所だ!いるに決まってるだろ。」


やれやれというような表情と手をふられ、総悟が俺に対して

口の端をあげて笑う。

こいつ・・・。


「じゃさん、俺行きますぜ。」


珍しく静かに去ったなと思って隣を総悟が通り過ぎる瞬間


「土方さん男の嫉妬は醜いですぜ。」


とあいつがつぶやいていきやがった。

嫉妬だと?


「何を言ってやがる!!」


総悟が去り、そこにはと俺が取り残された。

馬鹿いうんじゃねぇよ・・。


「あの・・土方さん。総悟君はたぶん私の誕生日だって知って、

 お菓子かってきてくれたみたいで・・すみません。」

「はぁ・・お前が謝るのは違うだろ。」


さっきの総悟のセリフが頭をまわる。

だが朝からの苛々も納得がいく。


「これ、みたらしだんごがたくさん入っているみたいです。

 一人では食べきれないですし・・土方さんもどうですか?」

「総悟がお前にくれたんだろ。お前が食え。」

「そうですか。」


そういうとこいつは苦笑して俺を見る。


「今日なんだか土方さん元気ないですね。

 甘いものでもとって脳に糖分を摂取した方がいいですよ。ってんか銀時さんみたいですね、私。」


その言葉もじわりと俺の苛々をかりたてる。

あぁそうかよ・・。

久々に味わうこの感覚。もうねぇと思ってたのになぁ。


「あっ。」

が食べていた串から一個だんごをもらう。


「ごちそーさん。」

「それ!あの・・。」


食いかけのだんごだったことを気にしてか顔を赤くしたこいつに

笑みが自然にこぼれた。

綺麗な容姿、剣に対する姿勢、笑顔、純粋さ・・。

総悟のやつに言いあてられて自覚したってのが気にくわねぇが


、出かけるぞ。」

「出かけるってどこへですか?」

「いいから付き合え。」


俺は普段仕事しているが、もちろん非番もあるし休みもある。

今日がその日でよかった。


「お前欲しいものはあるか。」

「欲しいものですか?」


昔は認められなかった思い・・

だがこいつなら・・。

そう思うのは俺が年食ったせいか。


「土方さんが時間をとってくれたことだけで十分ですよ。

 でもそうですね・・。

 明日の朝ごはんの買い出しに行きたいです!」

「欲のねぇ奴だ。」





それは

共にいたいという

感情