どこまでも冷静で
ある意味冷淡で
そんなキャプテンの以外な姿・・
それだけこの女の人はきっと
Hart 1
「キャプテン、この島に何かあるの?」
「別に。気まぐれだ。」
これからグランドラインという時に、立ち寄った場所は南海にうかぶ一つの島だった。
「一息つくって言う分にはよさそうな島だな~。」
そこは今まで行って来た島とは違い、平和そうな島だ。
港町に人がいきかって、みんな笑ってって、なんだか前が騒がしい?
「また海賊か・・ってお前、ロー!!」
ついた途端に会った人がキャプテンを指差して驚いた表情をみせる。
その声にざわつく人たち。
そりゃキャプテンは賞金首だし知られてるとは思うけど・・今呼び捨てだった。
「キャプテンの知り合い?」
「・・・・。」
キャプテンは答えずに俺達に指示を出して島を見渡す。
「俺達はオドロ海賊団だ!ぶつかったおとしまえをつけてもらうぜ、ガキ!」
「ごめんなさい・・。うぅ。」
「何だあいつら。」
「海賊?」
「いや、そりゃわかるけどよ。」
確かに港には別の海賊団の舟がついていた。
そしてその海賊と思われる場所には一人の子どもが泣いている。
まだ小さい子どもだ。
「クソガキが!」
「おいおい!」
あいつ・・刀を出した!
間に合わなっ
ガキン!
海賊の振り上げたナイフは地面にささる。
その横には子どもを抱えた一人の女の人が転がっていた。
黒髪に黒い瞳・・・とても綺麗な人だ。
「まだ子どもです。許してあげてください。」
「なんだ、お前!」
「ほら、病院に帰るよ。」
「姉ちゃん。」
「おい!!」
女の人は無視してそのまま通り過ぎようとするけど
海賊は余計神経を逆なでされたようで、もう一度刀をふりあげた。
「っ!」
今度こそ危ない!
そう思った瞬間信じられないことが起きた。
刀を受け止めていたのはキャプテンで・・・。
自分達に関係がないことには手を出さないキャプテン自身が
動くことでみんなが驚いている。
「うるせぇ奴だ。」
「なんだお前は!」
もちろん次の瞬間勝負は決まっていて、そいつがキャプテンの・・オドロだっけ?
海賊団は急いで消えていった。
「キャプテン。」
「・・・・・。」
「キャプテンが動くなんて珍しい。」
「気まぐれだ。」
背を向け歩くキャプテンにその女の人は何か言いたげだったけど
その場を離れてしまった。
「それにしても綺麗な女だったよな!」
ペンギンが言うように確かに綺麗な人だったと思う。
だからキャプテンは助けたのかなあ・・・まさかなぁ。
「あら・・珍しいお客さんね。おひさしぶり、ロー。」
買い出しなどが終わってキャプテンの案内で辿りついたのは小さなバーだった。
島を歩いて一つわかったことがある。
それは、キャプテンの知り合いが多い島だってこと。
もしかしてここ・・・
「あれからだから十年ぶりくらいかしらね。」
「そうだな。酒。」
「ずいぶん有名になったのね。全員お酒よね?」
「「「「「「「「もちろん!!」」」」」」」」」
バーの店長さんはリリイさんといった。
この人もさっきの人とは違うけど美しい人だな〜。
酒盛りが始まってそこらじゅうで飲み比べをしている。
「あんたに会った?」
「・・・。」
「何その反応。」
リリイさんがニヤリと笑う。
ってさっきの女の人の名前だ。
「綺麗になったでしょ。」
「そうか?」
「可愛くない反応は相変わらずだこと。
「でも、あんたがもう一度ここに来たって時点で隠しても無駄だけどね。」
「気まぐれだ。」
「ふーん。いつまでそれが通用するかしら?」
「・・・。」
キャプテンとここまでの会話ができる女の人って珍しい。
「ベポ君だったかしら?もう一杯いかが?」
「ありがとうございます。」
「リリイさん届ものって・・・!」
お酒をもらうのと同時に、ドアが開いてそこにはさっきのさんが立っていた。
「!!」
驚いて大きな口をあけている。
「おやおやこれは・・つまりローの仲間ってことか。」
その横にはさわやかそうな男の人が立っている。
「ありがとう、、キール。一杯飲んでくでしょ?」
「そりゃもちろ」
「いや!今日はいい!ってキール!!」
「何言ってるんだ。せっかく幼馴染が揃ったんだ。なぁロー?」
キールさんの言葉にキャプテンがフッと笑う。
幼馴染だったのか。ならやっぱりここはキャプテンの故郷なんだね。
「お前のおごりな。」
「一億ベリーの賞金首が何をいうのかな。君は・・クマ?」
「僕の名前はべポ。」
「べポ君か。よろしく。」
さんの首根っこをひっぱってキャプテンの横に座ったキールさんは
礼儀正しく挨拶をしてくれた。
反対にさんは頭を抱えて、顔を赤くしている。
熱があるのかもしれない。
その後はキャプテンとキールさんとリリィさんが昔の話とかをしていた。
さんは自分の話が出そうになると何か話したそうだったけど一度も口を開かなかった。
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