こいつアウトォォオオ!!!


大声でそう言われ、数秒後に突然やってきた人に斬りつけられる。

ってなぜ?!












 With 2










壁際に追い込まれた瞬間に目の前に振ってきた人がいた。

「その勝負待って!!」

澄んだ声に黒い肩までの髪。

僕を背にその女性は細身の剣でその男の剣を受け止めた。


「どういうつもりだ・・。」


眉間にしわをよせ、男の雰囲気がより凄味をます。


「そこをどけ。」

「待って。」

「そいつは悪魔だ。」

「この人は違うっていってるじゃない。」

「・・・斬る。」


その女性がため息をついて剣をはじき、自身の剣を構えなおした。

まずい・・これはつまり僕のせいで戦うっていう形!!


「僕は本当に敵じゃないですって!!クロス師匠から招待状がおくられてるはずです!!」

「「元帥から・・?紹介状・・?」」


2人の言葉が重なる。

そして


「かっつ、開門んん――??」


門が開き、僕の入場が許可されたらしいアナウンスが響いた。

それでも


「コムイか・・どういうことだ?」

「神田!」

「うるせぇ、お前は黙ってろ。」


そう言って僕は剣を向けられた。今日は厄日だ・・。


「彼は仲間だって、コムイさんも言ったでしょ。」


僕を何度もかばってくれる女性。さっきは背後しか見えなかったが、

整っている顔立ち、綺麗な人だと思った。

とにかくこの状況をどうにかしないと、と僕が考えていると、

ぱこん。

そんな音が響いて


「もー。やめなさいって言ってるでしょ!早く入らないと門閉めちゃうわよ。」


もう一人かわいい顔立ちの女性が現れた。


大丈夫だった?」

「うん。リナリーありがとう。」

「どういたしまして。」


リナリーと呼ばれた女性は扉の入り口を指差した。

僕をかばってくれた女性はと言うらしい。


「入んなさい!」


そう言って僕らは扉に入る。

しばらく歩いて、


「あの。さん・・でいいですか?さっきはありがとうございました!」

そう言うと、


「いえ、こちらこそ。神田が迷惑かけてすみません。」


微笑んでくれた。その顔を見て、なんだか胸が暖かくなった。

なんだろう。この気持ち・・。


「うぜぇ。」

「何?」

「・・・・。」


さんは無視した神田に顔をひくつかせ、ため息をついた後、

もう一度僕を見て微笑む。


「とにかく怪我がなくてよかった。私は水瀬。さん付けはいらないよ。アレンさん。」

「僕もさん付けはいりませんよ。。」

「ちっ。」


すると舌打ちが聞こえ、神田と呼ばれた人物はどこかへ行こうとする。


「あっ、カンダ・・って名前でしたよね・・・?」


これから仲間になるであろう人物。うん、出会いは最悪だったけれど、

友好的に行きたい。と僕が考えたのとは裏腹に神田はものすごく機嫌が悪そうに振り向く。


「よろしく。」


手を差し伸べる。


「呪われた奴と、握手なんかするかよ。」


と神田は行ってしまった。

差別だ・・そして最悪だ


「ごめんね。任務から戻ったばかりで気がたってるの。


あとは、ううんなんでもないわ。」

リナリーは何か言いかけてやめてしまった。

他に原因があるってことなのか。


「私はこれからアレン君に案内するから。は神田の方にいって。」

「・・・。」

「そんな嫌な顔しないで。」


はしばらく考えた後、よしと声をだし自分に気合を入れているようだった。


「アレン、またあとで。色々話しようね!」

「はい。」


やはり、素敵な人だと思った。不思議と惹かれている。

この気持ちは何だろう?

どこか心が温かくなり・・懐かしい。

初めてあったはずなのに、以前に会ったことなどないはずなのに・・。


、素敵でしょ。」

「えっ!?」


の背中をいつのまにかずっと見つめていたことに気付く。

リナリーはそんな僕にクスっと笑う。


「あはは//」


どこか恥ずかしくて僕もその笑顔に笑い返した。





イノセンスについて聞いて、へブラスカとの出会いも終わり、

僕は部屋に戻っていた。

壁にかかっている絵をみて僕はマナへと語りかける。

「誓うよ・・何があっても立ち止まらない。命が尽きるまで、歩き続ける。」


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